Modeling of Sound field / 音場のモデル化

室内音場において、音は反射を繰り返しながら伝播します。このような室内音場における音の伝搬特性に対して適切な数学的モデル(システム)が分かれば、音の制御や可視化など様々な音響技術・音響設計に役立ちます。一般に現場においては、ある音源とマイクロホンまでの「インパルス応答」の計測をおこなって、数学的モデルを得ますが、マイクロホンの位置が異なるだけで、システムが異なるため測定をやり直さなければいけません。したがって、空間内の多くの点に対する数学的モデルを得るために、それだけたくさんの測定が必要になります。

そこで、本研究では、少数の測定からより広範囲の音場の情報を推定するための音場のモデル化に関する研究を行っています。波動方程式の解である点音源を基底として、音場を表現し直すことで、少数のマイクロホンによる測定からある範囲のインパルス応答を求めます。

参考文献

Izumi Tsunokuni, Kakeru Kurokawa, Haruka Matsuhashi, Yusuke Ikeda, Naotoshi Osaka, “Spatial extrapolation of early room impulse responses in local area using sparse equivalent sources and image source method,” Applied Acoustics, Vol. 179, 108027 (2021.8)